第66章 朝の教訓(*)
主「あはは…その、何て言うか…嫌…だったよね?」
後ろめたさからか、私は宗三と目も合わせられず問い掛ける。
すると、小さくだが宗三が溜め息を吐いた。
やっぱり、審神者が強制して夜伽とかあり得ないよなぁ…。
これってブラックなんじゃ!?
不安が募り、頭の中では嫌な想像ばかりが膨れ上がる。
頭痛も相俟って、私の目からは涙が溢れ出す。
宗三「何故泣く必要があるんです…」
呆れた様に眉を下げ、私の涙を袖口で拭ってくれる。
その優しさに、更に罪悪感が募っていく。
宗三「仕方のない人ですね。昨夜はあんなにも乱れて、あれほどの扇情的な目で僕を誘ったというのに…」
主「ごめ…ごめんなさいぃぃぃっ」
寝転んだままの二人。
私は宗三に抱きついて泣きじゃくる。
宗三「は、離れて下さいっ」
そう言って、抱き付いた私を宗三は押し返す。
ガーーーーーン!!
頭を、あのお寺にある大きな金の中に突っ込み、鐘突で打たれた様な衝撃を受けた。
絶望という感情が襲い、頭の中が真っ白になる。
私が固まっていると、宗三は深く大きな溜め息を吐いた。
そして宗三は私を跨ぐ様にして、組み敷く。
主「……ぇ?あの…宗三、ど…どうしたの?」