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私の本丸

第63章 敵と家族と境界線




私が蜂須賀から離れた途端、抱き付いて来た浦島を抱き留める。
身長差のあまり無い彼だが、身体は硬く筋肉質だった。
蜂須賀は浦島の頭を優しく撫でる。その姿に兄という存在を持つ浦島が、少しばかり羨ましく思えた。

そして、後で知ったがこの女審神者。就任して間がないというのに、十三振りもの刀剣男士を所持していた。

蜂須賀虎徹 、 浦島虎徹 、 獅子王 、 平野藤四郎 、 厚藤四郎 、 秋田藤四郎 、 後藤藤四郎 、 前田藤四郎 、 骨喰藤四郎 、 同田貫正国 、 日本号 、 不動行光 、 大倶利伽羅の全十三振り。

この子達みんなが私の家族に…嬉しいと思う反面、この子達の主を奪ってしまったという罪悪感が私の胸をチクリと刺す。
私が表情を曇らせていると、日本号がぐしゃぐしゃと髪を掻き乱す様に頭を撫でてきた。


日本号「俺達全員が望んで来たんだぜ?お前が今日から俺らの主だ、辛気臭ぇ面してんじゃねーよ」

不動「そうだぜぇ、どのみち信長様以上の主なんて居る訳ねーしな」

厚「俺は此処に来て大将に出逢えた事、嬉しく思ってるぜ!」

前田「我々がしてしまった事もありますので、皆さんにお許し頂けるか分かりませんが…」

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