第61章 優しさ
次郎「終わったら言いなよ?」
主「え……ぁ…はい」
そう言って表に出てくれる次郎太刀。
気付かれたのはショックだが、気付いてくれて嬉しいという感情の方が勝る。
それに好きならちゃんと見てあげたら、という言葉。それは、次郎太刀は見てくれているんだと…自惚れても良いのだろうか?
用を足し、何とか自分で下着を上げて身なりを整えた。
主「次郎…ちゃん」
次郎「終わったかい?」
主「ん…」
もう、恥ずかしさで顔から火が出そうだった。
真っ赤になった私を見て、次郎太刀は豪快に笑う。
次郎「あっはっはっはっ!アンタ、なに酒の肴にされた茹で蛸みたいな顔してんのさ?」
主「も-…タコってひどーい!」
でも、多分これが次郎ちゃんの最大の優しさなんだろうな。
きっと、私が恥ずかしさで負い目を感じない様に、配慮してくれているんだろう。
また私を抱き上げ、次郎太刀は審神者部屋へと連れて行ってくれた。