第58章 内番
主「で、今日の近侍なんだけど…御手杵お願いしても良いかな?」
御手杵「おう………って、俺!?俺は…刺す事以外能が無ねぇよ、アンタはそれでも構わないのか?」
主「え、刺さないでね…」
御手杵「刺さねーよ!」
戸惑い、不安そうな目をする彼をわざと茶化してみる。
すると、すかさずツッコミを入れられて思わず笑みが零れた。
主「ふふ。今日はあまり仕事は無いんだ、だから…皆からの意見書の回収お願いして良いかな?」
御手杵「ま、それくらいなら俺にも出来そうだな」
ホッとした様子の御手杵に、皆が頬を綻ばせたのは言うまでもない。
この一ヶ月半ほど、審神者部屋からあまり出ずに仕事ばかりしていた。
皆と別れてから久し振りに外へ出てみると、みんな一生懸命に内番をこなしてくれていた。
先ずは、と洗濯当番だった乱と陸奥守の元に向かった。
主「みーだれちゃん!」
乱「あ…主さんだぁ!今日はね、良いお天気だからお洗濯全部乾くと思うよ!」
主「本当…良い天気ぃ」
明るく返事をしてくれる乱ちゃんの言葉に見上げれば、自らを包む暖かな光に思わず伸びをし。
陸奥守「久し振りの外の空気はどうじゃ?」
主「さいっこー!」