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私の本丸

第56章 月輪の神秘(*)




小烏丸「子らは何と言っておったか…?ああ、そうだ…確か月蝕だと乱藤四郎が言っておったな」

主「ああ、月蝕か!」

小烏丸「寝待ち月夜は月輪が顔を出す…」


そう言うと、小烏丸は立ち上がる。


主「あれ、何処か行くの?」

小烏丸「ふふ…何、我の仕事は終わったからな。後は主に任せるとしよう」

主「え…うそ!?」


マジか…渡した分、全部終わってる。
私、どんだけ仕事遅いんだ…いや、小烏丸が異常に速いんじゃ…。
そのまま出て行ってしまう小烏丸。

小烏丸の言った言葉の意味を理解出来ないまま仕事を終え、報告書を書き始めた時に長谷部が食事を運んで来てくれた。
聞けば、私の仕事が終わりそうにないから食事を運んでやってくれと小烏丸に頼まれたらしい。
ほら、やっぱり放ってはおかない。小烏丸は自分で言うだけ、本当に父の様に頼りになり優しい。


主「ありがとう長谷部。あ、小烏丸にもお礼言っておいて」

長谷部「…安心しました」

主「……?」

長谷部「主が笑ってくれていてこその、本丸です」


心配、掛けてたんだ…。
きっと長谷部だけじゃない、皆に。


主「うん、亀甲は帰って来る。だから、それまでにいっぱい本丸を良くして、帰って来た時に驚かせてやるんだ!」

長谷部「…!そうですね、俺達も精一杯尽力致します!!」


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