第51章 恋文
三日月の胸に顔を埋め泣きながら帰って来た私を…本丸に残ってくれていた皆は、心配そうに出迎えてくれた。
加州「あ、主!何で泣いてるの!?どこか痛いの!?」
蛍丸「政府にいじめられたの?俺、怒ってあげるから泣かないでよ…」
駆け寄って来ては心配そうに私を見詰めてくる、加州。
そして駆け寄って来た後、眉を下げて私の袖をぎゅっと握って来る蛍丸。
鶯丸「無事で良かった…勿論、お前達もな」
包丁「主ぃぃぃぃぃ!心配したんだぞ!!」
一歩前に歩み出て優しくも温かい笑顔を向けてくれる、鶯丸。
子供っぽく大号泣で駆け寄って来ては、まだまだ溢れ出る涙を堪える様に眉根を寄せて見上げて来る包丁。
宗三「また大きなお土産を連れ帰ったものですね…しかも二人も」
江雪「何があったのですか…?」
呆れながらも、ホッと胸を撫で下ろす宗三。
現状に僅か目を細めながら首を傾ける、江雪。
「…っ!?政府にいじめられたんだね。主、大丈夫…僕が復讐してあげるから」
鶴丸「何故君が泣いてるんだ!?三日月、君が泣かしたんじゃないだろうな?」
私が泣いてる事に気付いた瞬間、今まで見た事の無い暗い一面を表すかの様に僅かに俯き呟く小夜。
心配げだがやはり明るい彼の性格、冗談混じりに三日月に問う鶴丸。
しかし、三日月は皆が喋る前に…質問にも答える事無く歩き始めた。
三日月「主は無事だ。休ませる故、付いて来るなよ?」