• テキストサイズ

私の本丸

第45章 病気と鶴




~ * 和泉守兼定 目線 * ~


何か音が聞こえた。鈍い、何かが倒れて床に叩き付けられた様な音。
嫌な予感がして、不安からか辺りの気温が数度…一気に冷えた様な気がした。


和泉守「主殿、どうした!?何かあったのか!?」


手足に血が行き渡らなくなり、手足の温度が冷たくなっていくのを感じる。
心配という感情が思考を占め、喉が渇く。
だが、勝手に入るのも忍びねぇ…。返事は無い、一体どうすれば…!


和泉守「寝てんのか?いや、寝てるだけならこれだけ大声出してりゃ起き………っ!!」


そうだ、起きるに決まってんじゃねぇか!
帰って来た次郎太刀から聞いたが、触れられたっつう相手の審神者ってのが…かなり穢れた神力の持ち主だったらしい。
もしかすると、何か……。


和泉守「すまねぇが、開けさせて貰うぜ!」


審神者部屋の襖を開けると、床に倒れ込む主殿の姿。
手足だけじゃねぇ、今度は全身の血の気が引き身体が一気に冷えていった。
駆け寄り抱き抱えると、主殿の身体は熱く全く力が入っておらず腕がだらりと床に垂れる。


和泉守「おい!!誰か居ねぇか!?悪ぃがちょっと来てくれ!!!」


すると少しして…長谷部、薬研、鶴丸の三人が来てくれた。
主殿の様子を見てからというもの…長谷部は泣き通し、薬研は脈を測り主殿の服を僅かに開き聴診器等というよく分からねぇ医療器具で体調を調べていた。
鶴丸は部屋の隅で立ったまま壁に背を預け、じっと何かを考えている様だった。


/ 335ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp