第44章 感謝贈呈
?「こんなにか弱そうな子が審神者なのかい?」
ビックリした!
急に背後から聞こえて来た声に驚き振り返ると、緑色の長い髪を結い、金色の片方の瞳だけが見える端正な顔が目の前にあった。
主「~~~っ!?」
?「ふふ、とても初心(うぶ)な反応だねぇ…あ、驚いている顔の事だよ?」
主「き、君が新しく来た子?」
?「ああ、そうだよ。僕はにっかり青江、昔…にっかりと笑う女の霊を斬った事からこの名が付いたのさ」
主「にっかり…?可愛い名前!」
にっかり「…っ!?」
私が何気なく言った言葉に、にっかりは驚いた様に目を見開いた。
何故?私、何かいけない事でも言っちゃった!?
私が不安な顔をしていると…にっかりは腕を伸ばし、私の頭を撫でた。
にっかり「ふふ、ありがとう」
それは、最初の冗談めかした様な声では無く、優しくて温かい声だった。
主「ふふ、よーっし!早速みんなでご飯食べよう、いただきまーっす!」
既に出来上がっていたご飯が冷めるのは作り手に申し訳無い。
私は手を合わせ、掛け声を掛けた。
皆「頂きます!」
すると、皆も同じ様に手を合わせて同じ言葉を繰り返す。
良い子達だなぁ…。
私はにっかりと山伏の間に座り、昼食を摂った。