第39章 大ハプニング
~ * 陸奥守吉行 視点 * ~
陸奥守「あー…腹ぁ減ったがよー…」
歌仙「君はさっきからそればかりじゃないか、それよりも少し表でも見て雨の日の風流という物を感じてみたらどうだい?」
陸奥守「風流なんぞ食えんじゃろう。それに今は腹が減って、なあんも考えられん」
そう言い返せば、歌仙は大きな溜め息を吐いた。
仕方あらん、腹が減っては戦は出来ん言うがやろ。
暫くして、わしと歌仙は広間に向かっていた。
陸奥守「あー、朝飯は何じゃろう?」
歌仙「ああ、今日は確か…白飯、焼き鮭、小松菜の味噌汁、沢庵、あと玉子焼きだと燭台切が言っていたよ」
陸奥守「ゆんべの飯もまっこと美味かったき、朝飯も楽しみじゃあ!」
そう言い、腕を挙げて伸びをした時じゃった。
和泉守「あー…考えたってキリが無ぇ!今日は手合わせでもして少しは気を……うおっ!?」
陸奥守「ああもう、まっこと楽しみじゃあ!……ぐえっ!?」
突然の衝撃に縁側の縁に何とか足を掛けたまま、上半身を表に投げ出され顔に雨が降り注ぐ。
和泉守「オイ、掴まれ!!」
陸奥守「おんし…っ……くっ!!」
和泉守じゃったか…差し出された手を何とか寸での所で掴んだ。
よし、コイツなら問題ありゃあせんじゃろ。と、内心では信用していたものの…。
和泉守「ぬおぉっ!?」
陸奥守「うおぁあああっ!?」