第34章 戸惑う恋心
山姥切「も、問題無い!う、写しの俺になんか構うな…っ」
主「………」
その言葉は何処か拒絶の様に思えて、自然と眉が下がってしまう。
すると…。
山姥切「…あ、アンタは一体何なんだ?俺に構っても、何も良い事なんて…」
主「…それが本音?」
山姥切「……は?」
構われたく無いんじゃなくて、自分に自信が無いだけなのか!
何だ、嫌われた訳じゃ無かったんだっ。
主「良かったぁ…山姥切君、私に話し掛けられるのが嫌なのかと思った…」
山姥切「な…そんな事、俺は一言も…言ってない」
布を指で掴み顔を隠しては、ボソリと言う彼。
照れ屋なんだなぁ、この子は。
山姥切「…っ!そうだ、俺…長谷部に呼ばれて…」
主「あ…引き留めちゃってごめんね!それと…あの、ごめんなさい…」
彼の唇を一瞬チラッと見ては、頬を赤らめ頭を下げた。
様子を窺う様に彼の顔を見ると、頭から湯気が出そうな勢いで真っ赤になりそっぽを向いてしまう。
あー…やっぱり怒らせてたか。そう、肩を落とした時。
山姥切「……俺は、嫌じゃなかった…から…構わない」
そう言うと、きっと長谷部の所にだろう。足早に言ってしまった。
しかし、その言葉で私は更に顔から火が出そうな程、赤面したのは言う迄も無い。