• テキストサイズ

私の本丸

第33章 仲直り




風呂に向かう途中、蛍丸とばったり会った。


蛍丸「主、どしたの?お風呂?」


私の顔を見た途端、ちょこちょこっと歩み寄って来る姿が…本当に可愛くて暫し悶絶。
どうして大太刀なのにこんなにも可愛いのだろうか…しかも怪力っ子とか、萌えでしかない。
それに本当に優しい子だ…彼の優しさには私自身、見習う点も多い。


主「うん、ほたるんは?」

蛍丸「俺は朝から入っちゃったんだ。あ、そうだ…じゃあ俺、誰も入って行かない様に見張っててあげる」


そ、それは助かる!
何よりこの本丸に来てからというものの、お風呂で誰かと鉢合わせしてしまう事が気掛かりでならなかった。
やはり、蛍丸や愛染や小夜なら見た目が幼いから大丈夫かも知れないが…それより大きな子となれば、風呂を共にするなんて無理だ。恥ずかしいとか、もうそういう次元の話では無い!


主「わ…お願い出来る!?」

蛍丸「じゃあ行こ?」


蛍丸が差し出してくれた手を握り風呂へと向かい、脱衣所に入る際に蛍丸とは別れた。
頭と身体を洗い、湯船に浸かると温かさと気持ち良さに思わず溜め息が零れた。
誰も来ないという安心感からか、今日は凄く安らげた気がする…。

風呂から上がり、服を着ると脱衣所から出た。
すると、脱衣所の扉に隣接した壁に背を預けて立っている蛍丸の姿が見えた。


主「お待たせ、ほたるん。ごめんね?待たせちゃって」

蛍丸「だいじょーぶ。それより、ちゃんと温まった?」

主「うん!」

蛍丸「俺は、主がゆっくりお風呂入れたならそれで良いよ」


…男前だ。
この子、見た目が普通に大人だったらどれだけイケメンだったろうか?
少女漫画に出て来る王子様、が一瞬頭に過る。


/ 335ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp