第31章 御執心
朝。
先に目が覚めたのは、私の方だった。
ふと手に違和感を覚え見てみれば、昨夜放たれた白濁が固まってしまっていた。
主「うげぇ…」
何だろうか…固まると言い様の無い気持ちの悪さだ。
ウェットティッシュで拭い、一息つく。
いつ起きるか分からない加州を見ては、早く着替えを済ましてしまおうと昨日こんのすけが置いていった職衣の一着、巫女服を手に取った。
主「はあ…朝からバタバタさせないでくれ加州。私は某パン工場の女の子じゃないんだよぉ?」
加州「ん~…ふふ、主好き…ぃ」
手早く着替えを済まし再び加州を見下ろし呟くと、何とも愛らしい寝言を呟く加州。
やっぱり可愛い。
いつもは可愛いって言えって言う癖して、いざという時は可愛いと言うと不満なこの子は…やはり誰が何と言おうと可愛い。
私はそっと加州の頭を撫でた。
加州「ん…ん?ある…じ、おはよ。目が覚めて一番に主の顔が見れるなんて…幸せ」
主「ん…私も。ほら、起きて?身支度整えておいで、もうすぐ朝御飯の時間だよ?」
加州「ん…もうちょっとー」
寝転んだままそう言い、私の腰に抱き付いて来た。
加州「ねぇ主、これって俺のこと誘ってるの?」
主「…へ?」
あ、あー!
そうだった、今の服装はスカートが短いんだっ。
盲点だった…っつか忘れてた。あのクソ狐ぇぇ、覚えてろよぉぉぉっ。