第1章 特別授業
ここはエコール・マジック
世界で五つしかない魔法学校の一つであり、現実世界
いわば凡人達が住んでいる世界とは隔離された特別な、もう一つの世界。
法律、人権、交通、金銭、全てが魔法の理で成り立っている
凡人が暮らす世界には車や自転車、ペットに犬や猫
罰金や裁判などが存在するが、ここではそんなもの、一つもない。
法律は魔法学校長が作り上げた規律
人権はない、その代りに生まれつきの階級がある
交通には基本的箒を使う
金銭はコインのみ。
俺、デリック・ハインツレイドは生まれつき魔力をもっていた
金髪に、青い瞳、口調は少々荒い・・・時もある。
そんな魔法世界では〝凡人〟の俺は今日も昨日と同じような生活を送る
授業にはある程度出席
休憩時間は寝てる
友達は・・たまに遊ぶクラスの男子がいる程度
そんな奴らを友達を言えるかわからないが。
基本的に一人になるのが好きな俺は、今日も平和だった
魔法の石版に教師の授業内容を写し取る
家に帰ったら母親特製蜥蜴スープがある
それ飲んだら、適当に宿題終わらせて、寝る。
この繰り返しができれば、俺は満足であり、明日もこんな日が訪れると思っていた
あいつと出会うまでは――――・・・・。