【R18】Morning Glory Fizz【番外編】
第5章 バレンタイン沖矢の場合【R18裏】
『…ただいま帰りました…』
沖「随分と遅い帰りでしたね」
『あれ?昴さん…
何処かに出掛けていたんですか?』
沖「ええ、貴女の帰りが遅いから
探しに行ったりしてたんです」
『心配かけてごめんなさい…』
私は俯きながら謝罪をした
するとふわりと
昴さんに抱き上げられた
沖「さんが無事で
良かったです…おや?
この紙袋は何ですか?」
私が手に持っていたのは
今日安室さんのお家で
一緒に作ったチョコレートが
入った紙袋だった
『これは…安室さんと一緒に
チョコレートを作ったんです…』
誤魔化してもそのうちバレると思い、
正直に話した
沖「そんな事していたから
遅くなったんですね…」
昴さんの顔はにこにこしているけど
これは完全に怒っている時の顔だった
そのまま昴さんの部屋まで
連れて行かれてしまい
ベッドの上に座らされた
その隣に昴さんが腰掛ける
沖「チョコレート作りをしたという事は
彼の家に上がり込んでいたんですよね」
『…はい…そういう事になります…』
沖「他に何をしていたんですか?」
沖矢さんの顔を見上げれば
片目を開眼させて
こちらを覗き込んでいた
媚薬入りチョコを食べてしまって
安室さんに抱かれたなんて言えなくて
私は黙り込んだ
沖「…私に言えない事をしたんですね」
『…ごめんなさいっ…
このチョコあげますから許して下さい』
私は昴さんに紙袋を押し付けた
こんな事で機嫌をとっても
仕方ないのは分かっているけど
私はどうにか逃げ道を探すのに
必死だった
昴さんは隣でチョコレートの包みを
開封して中身を見て
沖「ホォー…これを作ったんですか?」
感心した表情をしていた
これは話を逸らすチャンス…
『そ、そうなんです!
食べてみてくださいっ!』
そう言えば昴さんは
一つチョコを指で摘んで
口の中に入れた
『…どうですか?』
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