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嫉妬は最大の愛情表現

第2章 2


今度は横向きに向かい合って、片脚を川島の身体にかけさせられた。

お嬢様は、一向に萎える気配のない川島を身体の奥で感じていた。

もう自分は動けない。意識も飛びそうになっている。

川島は、ぐにゃぐにゃで人形みたいになったお嬢様に、何度もキスしながら動きつづけた。

イキっぱなしのようになっているお嬢様を、愛おしそうな目で見つめ、揺さぶる。

「お嬢様……っ……キレイだ……最高に、キレイです」

「やめて……わたし、ッもう……」

お嬢様は目を閉じ意識の外へ向かいかけながら、川島の自分に対する執着を想った。

それはやはり、倒錯的でひたすらに甘いものだった。

規則正しく揺れる自分と川島の身体をなぜか遠くに感じる。そのまますべてが暗闇に包まれた――。


     *


目を開けると川島の心配そうな顔があった。

「あれ……わたし……」

「はい、お嬢様は一瞬だけ意識を失ってしまわれたんです」

申し訳ありません、とひたすら頭を下げる川島にお嬢様はだるい身体で答えた。

「そんな謝ることないよ。でも――」

グチャグチャになり、ベッドの下に打ち捨てられたスカートを横目で見ながらいった。

「川島って、けっこう歪んでるんだね」

川島が顔を背ける。

「そうですね。オレの愛は……キレイじゃないんです。歪んでて……醜い」

語尾が微かに震えていた。

「本当はやさしい愛だけでお嬢様のことを包みたいのに……ダメなんです、どうしても。お嬢様の口から他の男の話を聞くたびに狂暴な気持ちになるんです」

それってただのヤキモチなんじゃ、とお嬢様は苦笑した。

「川島、泣いてるの?顔みせて」

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