• テキストサイズ

君の声で

第13章 8年経って










そう、あの日。

彼のニュースを見た日から数週間後、誘いの連絡があったけれど『用事があります』そう返事をして。






会ってしまえば、2人になってしまえば、想いが抑えきれずに気持ちを伝えてしまう。

上手くいかずに" 幼馴染 "の居場所が無くなるなんて、そんなのあの時の私には選べなかった。





その後も何度か誘いはあったけれど、どうしても彼の口から私が" 1番ではない "ということが聞きたくなくて、その現実からずっと逃げ続け。



彼からは毎回、『また今度連絡する』といういつも通りの優しい返事。

「よかった、これでずっと幼馴染でいられる」そう思って。

ただその肩書だけにしがみついて、彼との関係を作ったこの8年間。








やっぱり、本当の" 幼馴染 "に戻るなんて私には出来なかった。






/ 134ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp