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君の声で

第18章 彼氏のフリして







「え、ニノ…彼女は…」

「別れましたよ、何ヶ月か前に。
 主人公名前ちゃん、なんか似てるんですよね
 前の彼女と」



翔ちゃんが今まで見たことない顔で、俺を見る。








「…ニノ、主人公名前ちゃんを
 前の彼女と重ねるのは許さないよ、俺」

「……、」




翔ちゃん、その気持ちは何なんですか。
幼馴染ですか。ああ、家族的な、アレですか。

なんて言えるわけないし、言わないし。そこまでおせっかいじゃないし。いや、こんなことしてる時点でもう十分おせっかいか。

俺らはメンバーの恋愛について聞きもしないし、話したりもない。

だってそうでしょ?いい歳こいた男が恋愛の話だなんて、ましてや仕事の仲間に相談なんてしない。

でも今回は違った。翔ちゃんを近くでずっと見てきたからわかるんだ。

今この時を、逃しちゃいけない気がした、ってそれを思ったのがなんで私なの!




頼まれてもいないのにこんなことするなんて少し違う気がするけど、翔ちゃんに主人公名前ちゃんに、俺たちみたいにはならないで欲しかった。

そう思ったのは本当だから。












これは勝手な自己満足。







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