第20章 想い届く
智は相当恥ずかしいのか、俺の視線を避けるみたいに、胸に顔をギュッと押しつけて隠れてしまった。
それでも見えてる耳や首まで赤い。
可愛くて、愛しくて。
想いが溢れて止まらない。
「好きだよ、智…」
溢れるままに、言葉にして伝える。
智は何も言ってくれなかったけど、腕の中でこくりと頷いてくれたのが分かった。
「俺たち、付き合おう」
もう一度こくり。
それだけで嬉しくて、幸せで。
天にも昇る気持ちってこんなかな、なんて思うくらい浮かれてる。
体を少しだけ離して、もう一度覗き込んだ智の顔はやっぱり真っ赤で。
うるうると潤んだ瞳と合わせて最強に可愛い。
さっきニノに見せてた男前な姿とのギャップが大きすぎる。
「智…」
そっと呼び掛けてみたら、そろそろと顔を上げてくれて。
「俺も…好きだよ、潤…」
恥ずかしそうに呟くと
「待っててくれて、ありがと」
赤い顔でニコッと笑った。
ヤバい、嬉しすぎる…!
そして、可愛すぎる…!
どうにも我慢出来なくなって、智の赤い頰にちゅっと小さなキスを落とした。
「なっ…なっ…///」
突然のことに智は目を見開いて、頰を片手で押さえて口をパクパクさせてる。
本当に可愛い…
ヤバいな、俺メロメロじゃん…
智を好きすぎる自分に笑いそうになる。
でもたまらなく幸せだ。
「好きだよ」
もう一度智への想いを口にして。
幸せな気持ちごと、智を胸に抱き締めた。