• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第19章 勘違い


ーNsideー


元々ろくな思い出のない裏庭だけど、ますます嫌いになりそうだ。

翔ちゃんと雅紀が必死になって、昨日俺が聞いたことは誤解だと訴える。

智の言ってた通り。

でも何も心に響いてこない。

だって2人とも嘘をついてる。

いや、嘘ではないのかもしれないけど…でも本当のことを話してない。

そんな感じがする。

なんで嘘つくの?
俺が2人のこと否定すると思ってる?

雅紀は俺が翔ちゃんのこと好きだって知ってるから、本当のこと言ったら俺が傷付くと思ってる?

でもそんな優しさいらない。

嘘つかれるほうが辛いよ。

悲しくて、胸が痛い。

昨日の2人のやり取りに嘘はなかった。

2人とも本音をぶつけてたと思う。

今は上っ面の言葉ばっかり。

昨日みたいな本当の気持ちを俺にも教えて欲しいのに。

「じゃあなんで好きって言い合ってたの?お互いのことじゃないなら何なの?」
「それは…」

途端に言い淀む。
目も合わせてくれない。

やっぱり俺には言えないんだ…

俺は2人にとってそれだけの存在ってことなのかな。

親友だって思ってたのは俺だけだったのかな。

悲しい。
悲しくてたまらない。

でも、2人の困った顔はもう見たくない。

2人が俺のことをどう思ってたとしても、俺は2人のことが好きだから。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp