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キミのとなりで【気象系BL】

第2章 友だち



「翔、顔!」

ぶふふっと笑いながら、松本くんが指摘する。

櫻井くんは慌てて表情を引き締めてたけど、遅いよ。

ニノに“俺だけ”って言われたのが嬉しかったんだろうな。

なんだ、ニノったら心配することないじゃん。

両想いじゃん。


「顔?」

ニノが振り向いた時には、もうキリリとしてた。

「どうしたの?」
「え?何でもないよ?」

爽やかな笑顔見せてるけど、ニノ以外には誤魔化せてないよ?

「じゃあ翔くんで」
「俺は松本潤。潤でいいよ」
「俺も雅紀って呼んでね」

俺は必死に笑いを噛み殺したけど、潤はまだ笑ってた。


「カズも智くんもそれだけしか食べないの?」

翔くんが2人のパンを見て目を丸くする。

2人とも少食なんだよね。

翔くんの前には大盛りの定食。

「ちゃんと食べないと大きくなれないよ?」

まるでお母さんみたいなことを言うと、自分の生姜焼きをニノの口に運ぶ。

「あーん」

ニノは照れた顔したけど、素直に食べた。

翔くんは満足そうだけどさ。

ものすごい自然にやってたけどさ。

突然の“あーん”だよ!?

びっくりして固まっちゃったよ。

智も潤も。

なんなら、周りでこっそり2人の様子を伺ってたギャラリーたちも。

みんなみんなギョッとしてるから!

「美味しい」
「でしょ!」

2人はそんな周りの反応なんてお構いなしだ。

ニコニコ微笑みあって

「このパンも美味しいんだよ」

今度はニノがパンをちぎって翔くんに食べさせてあげてる。

「本当だ。美味いね!」
「今度一緒に買いに行こうよ」

···付き合ってないんだよね?

どう見てもバカップルなんだけど。

なんで付き合ってないの?

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