第1章 再会
(宏光視点)
今日はツアーファイナル
リハーサルも終わり、他のメンバーは思い思いに時間を過ごしていた。
ふと携帯を見ると、メールが来ていた。
それは高校時代からの親友からだった。
"今日でファイナルだろ?
明日、高校の時のツレ何人かで飲むけど、お前もどう?"
デビューしてから親友のマコト以外連絡を取っていなかったけど、高校の時は俺を含め、男女6人でいつもつるんでた。
宏光「飲み会かぁ…」
確かに明日はオフだけど…
行けば色々と話を聞かれるだろう。
俺らもそれなりに大人になったし、中には結婚して子供がいる奴もいる。
自分が選んだこの仕事だけど、周りの奴らとの違いに戸惑いを感じるのも嘘じゃない。
メールをスクロールすると、下の方に追伸があった。
"p.s.今回はマイコも参加するぜ!"
宏光「えっ?」
マイコの名前を見ただけで、俺の心臓が大きく脈を打った。
俺の様子に気付いたメンバーが一斉に俺を見た。
俊哉「みつ?どうかした?」
宏光「あっ、いや別に…」
そう答えると、メンバーはまた自分達の時間に戻った。
マイコが来る…それだけであの頃の想いが、どんどん蘇ってきていた。
俺は一言マコトにメールを返した。
"参加する"…と