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先生とわたしの恋物語

第1章 12月7日


「分かりました……頑張ります。だから、留年だけは……?」

そう言って、日付と名前を書き、田中先生に契約?の紙を渡せば、ふ、と不敵に笑う。

「市川、じゃあ10日、授業終わったら直ぐに来い。課題提出待ってるからな」

にっこりしながら、手をひらひらと振る姿を、憎々しく見ながら、失礼しました、と伝え廊下を出た。

スカートのポケットに入ったスマホを見る。
今は午後4時。

ダッシュで教室へと戻った わたしは、焦りながら、机の奥にしまったままの課題表を取り出し、瞬時に確認した。

内容は下記の通り。

1)空き瓶とレンガと布のデッサン
2)アクリル絵の具を使ったデザイン
3)数点を選び、オリジナルのデザイン制作


はい、無理。

紙をパタンと閉じて頭を抱えた。無理だからーー。鬼ーー!
今から一から始めるとかーー、何やってたのよ、わたしーーー。バイトーーー!!


靴屋のバイトを今週は入れていなかった事をラッキーに思い、自分の鞄を持って、デッサン用具を取りに、自分のロッカーへと向かった。

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