第5章 奴隷として
「え……あれ」
渡された写真は修学旅行の写真。京都で観光したときの写真。わたしが笑顔でみんなと映る写真だった。
「……え?先生?」
みるみるうちに、わたしの頬が熱くなる。どうしてわたしの写真を……?
問いかけて、田中先生の方を見たら、わたしから目を逸らした。
「だーかーら、見せたくなかったんだよ」
頭をポンと撫でた先生は罰が悪そう。
先生が言うには、写真を見てたとき、ふいに他の生徒が入ってきて、とっさに隠したらしい。で、そのままにしてしまっていたみたい。
「……まさかわたしの写真だなんて……びっくりです」
「……だってお前、なかなか笑う姿見せてくれなかったし」
「そ、それは先生がモテすぎてて……ぜったい好きになっちゃダメだって思ってて……」
て!恥ずかしい!なに言ってんの、わたし!わたしは、みるみるうち顔が火照った。