第3章 12月10日 R18
放課後。
すぐに画板を持って、美術デザイン教室へ向かった。
扉のノブの部分には、
本日取り込み中のため、
教室は使用禁止。
のプレート。
これがぶら下がっている場合、田中先生は、制作中か、出張中か会議中か、本当に取り込み中。
しかし作品を提出しないといけない。そぉっとドアを開けて、中へ入った。
「田中先生ーー、いないんですかーー?」
しんと無音が広がる美術デザイン教室。本当に先生はいないらしい。しかし鍵は開いていた。
とりあえず、作品だけ置いておこうと、作品を画板から取り出し、机の上に置く。
教室へ戻ろうと、振り返ったその動きを止めた。
いつの間にか、田中先生が扉を開けて、中へ入っていたのだから。
「おう、市川、出来たか?」
「……出来ましたが、デザイン制作が納得してません。やり直したいです」
淡々と答えた。こんな作品を出すのが自分でも許せないし納得出来ない。
「ーーだろうな。そう言うと思ったよ。とりあえず今回出来た作品で評価する。また後日持って来い」
「ーーーはい」
「市川、分かっているな?」
施錠する金属音が、部屋に木霊する。扉の鍵を閉めた先生は、口元に拳を置き、緩んだ瞳で近寄る。
「……市川、奴隷になる前に、罰を一つ受けなきゃ駄目よな?」
先生は言う。
「ーー罰?」
わけが分からず、
その問いを聞き返した。
「俺の課題より、バイトを優先した罰だ」
目は強い眼差しで、口だけ笑みを露わにさせる。
「そ、そんな……!!」
じりじりと、ゆっくりと詰め寄る先生は、私の腕を掴み、愛用の黒いソファへ連れて行く。
「おいで」
美術デザイン教室の端にある、寝転べる黒革生地のソファは、誰にも座らせない、田中先生のお気に入りの場所。
先生が制作したり、休憩したりするときに使う。
ソファに座らされた わたしはブレザーのボタンを、田中先生に、何故か 一つずつ外されてゆく。
「…………え?あの、先生?」
分からずに聞き返しても、返事は無くて、紺色のブレザーを脱がした先生は、作業机に軽く置いた。
さらに
白のカッターシャツのボタンを上から、プツプツと取られて、流石に3個目で、わたしは先生の腕を掴んだ。