第2章 12月7日 夜
「好きです……先生……」
「ああ、俺も」
もう夢なら覚めないで。
ぎゅう……と抱きついた。先生の心臓の音が早く聞こえる。身体が熱くて、先生の言葉が嘘じゃ無いんだって思った。
市川……と、呼ばれて先生に頬を撫でられ、甘いキスを交わす。
蕩けて思考が停止してゆく。ふわふわした気持ちで、田中先生の舌を受け入れていた。
少し唇を離した時、光る糸がぷつんと切れ、わたしは顔を赤らめながら、聞いた。
「田中先生……? じゃあ、今日言った下僕の話も無し……ですよね?」
のんびりと、課題が出来るなぁ、と、にっこりして田中先生に問いかけた。