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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第10章 〜九十九を祀る社の巫女〜





沖矢昴が榊麻衣の存在を知ったのは、自身の協力者とでも言うべき少年・江戸川コナンに聞いたからである。調査すべき、警戒の対象として。無論その為、沖矢は持てる手段を用いて徹底的に調べ上げた

しかし、成果は酷く曖昧な状態だ。解明出来る事は分かったが、最奥の秘密までは望めない。榊麻衣もとい榊家という血筋と護衛を名乗る男達は、国家機密に触れる重要な人物達であった。興味関心だけで探求するのは勿論のこと、疑惑や警戒心を向けて詮索するべき立場ではない。寧ろ政府や国から相応しいと認可された身分であり、犯罪や裏社会とは最も縁遠い存在だった。それは普段の言動や性質にも現れている。逆に此方の言動次第で、意図せず反逆罪に処され兼ねない


それだけは絶対、避けねばならなかった。彼らにはある重大な『目的』があるのだ。その為ならば少しの危険も取り除くし、味方に出来る者は多少強引にでも獲得する。国際的な協力体制を築き上げるのだ。聞けば麻衣は、険悪な空気を嫌う温厚な性質だと言うので、此方のペースに引きずり込めば半ば無理矢理にでも関係を作れるはず


彼女の話はコナンから沖矢へ。沖矢から彼の所属する組織、FBIのチームメイトに流れた。まずは麻衣本人と接触し、交流で仲を深めなければならない。それも警戒されないように、厄介な護衛達の目を盗んだ状況でだ。そして、機会を伺おうにもずっと彼らに張り付いている訳にはいかない


その為、沖矢昴が榊麻衣とまともに顔を合わせたのは、コナンと話し合った日から数日経った晴天の日だった───
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