第28章 〜ホラースポット・ポアロ3〜
「えっ、お父さんどういう場所が知ってるの?」
「そりゃあ仮にも俺は元警察官だからな」
初めて聞いた禁足区域の存在と、それを父親が知っている事に驚いた蘭。コナンも今回巻き込まれるまで知識が一切無く、元刑事である小五郎だけが禁足区域の危険さを知っていた。小五郎は静かに味噌汁をすすって、不愉快そうに眉を顰めながら「絶対だぞ」と念押しするのだ。流石のコナンもここまで忠告されると、禁足区域について詮索すること事態が悪い気がして何も聞かなかった
それから数十分後、蘭とコナンは学校に出かける時間になって二人で一緒に家を出た。階段を降りてポアロの前を通ってみると、これまた前日聞いた通りに営業を再開していた。店内で笑顔を浮かべて接客を行う梓の仕事風景を見ると、やはりオカルト系統の事案があったなんて嘘のようで、余韻さえ感じ取れない事が皮肉なものに思えてしまったーーー