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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第4章 〜ある少年の独白 〜



ーーーコナンside

ここ数日間、俺の胸中は先日の出会いで一杯である。偶然ポアロでお昼を取った時に、四人組の男女を見かけたのだ。

メンバーは大人の男二人と幼い少年、あとは年頃の女性が一人だけという不思議な面子。全員容姿が浮世離れし、安易に近づけない麗しい美貌は、本当に人間なのか疑うレベルで。彼らはただそこに座ってるだけでも、常軌を逸した異質な存在だった。決してそれは悪い意味でなく、最上級の褒め言葉である

ところが、不意に聞こえた彼らの会話に、耳をすませてみて落胆する。集中して盗み聞いたのが馬鹿らしいと思う程に、彼らの話は非科学的かつ現実味の無い内容だった。オカルトチックというのが正しい。


「(……オカルトなんてあるわけねぇだろ。阿保らしいったらありゃしねぇ)」


そう思うと同時に、俺は四人組に奇妙な違和感を抱き始める。気品を感じる綺麗な容姿や、独特すぎる優雅な雰囲気、人間とは思えない神秘的さは何故だか不気味に思えてならない。現実主義の自分に対して、浮世離れた抗議されてるような。

だからか好奇心も興味も失せると、奴らを見ないよう顔ごと背けた。得体が知れない相手であるし、関わるつもりは微塵も湧かない。このままでいると思っていた。しかし…───。


「我が家と警察署に宛てた手紙で、妙な予告状が届きました」


またしても俺の五感は偶然、麻衣と呼ばれる女性の会話を拾ってしまう


「我が家の家宝を見たさに我々が管轄する神社に現れ参拝すると告げています。無論、この文書を信用するなら相手に盗む気は毛頭無い。過去のやり口から予告状の言葉は信憑性が高い様です…。ですが、警察側は『狙われる品を見せろ』と言って酷く大騒ぎしているようで、身内だけで穏便に済ませたい我々とは意見が対立しています」

「(……は?)」


話を聞いた俺は勿論、奴らのところへ駆け出した。復活を果たした好奇心が、彼らを問い詰めろと騒いでいる。

犯行予告はどんなものか。
一体何が狙われてるのか。
警察に協力しないのは何故か。
どうして、どうして、どうしてなんだ。

こうして、知らないことがあると無性に何でも知りたくなる。恐らく悪人ではないのだろうが、善人の保証も存在しない

ならばこれを機に、彼らの情報を洗いざらい暴いてみるか。そうすればきっと、違和感の全てが綺麗さっぱり片付く筈だ。
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