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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第15章 〜山姥伝説 前編〜




その日の夕刻、麻衣は近侍の刀剣と政府からの使い一人と共に、本丸本殿の客間の方で何やら任務の話をしていた。主人である麻衣は当然上座の方に座し、その上座から一段低くなって間近の左側では近侍の刀剣・山姥切国広が座っていた。一人と一振りの顔は余程話が不穏なのか酷く深刻そうな顔をする。その一方で政府の使いとして訪れた者は、麻衣に対面する形で座っていた


「───なるほど。表に出回っている話を聞く限りでは、普通に人間が起こした連続殺人事件のようですね」

「ああ。被害者だというある四人が、突然行方不明になった数日後に滅多刺しにされた遺体が発見される…。彼らは全て現地の傍の集落に住む村人で、怨恨や愉快犯の線で捜査をするが犯人特定も未だに出来ていない」


聞いた話を記憶で辿るように、二人は顎へ手を当てながら口に出して頭で整理していく。実際はもっと精密に語られていたわけだが、細かな情報の一切は麻衣が今も握っている数枚のA4用紙に全て載っていた。事件に関する全てである。故に政府の使いが口頭で語ったものが、表に出回っている話が、正しいか否かというのも分かるわけだ


「……しかし、問題はそれだけではありませんよね?事件の現場は〇〇県△△市の過疎地、××村のシユカメ山。あそこの山の麓はたしか」

「はい。審神者様がお察しの通りです。シユカメ山は昔、貴女の先祖が訪れた事もあった特殊な場所。数ある山姥伝説が残る土地の一つでして…」


麻衣の言葉を引き継ぐ形で、政府の使いがただならな事を言った。途端に部屋の空気が重く沈んでいくが、政府の使いは気にもかけず麻衣も持っている資料を使って説明を続ける


「我々がその類だと確信できた理由は遺体の状態でした。さすがに穢れが酷くて写真を持ち込んでませんが…。敢えて簡単に言うとしたら、被害者全員の死因が滅多刺しではなくて『肉を食い破られている』」

「「!!」」 


一人と一振りの顔が瞬時に強張った


「こんな事が民間に出回っていたらパニックを起こします。なので直ちに情報規制をかけて調べた結果、有名にならずその土地だけの伝承として山姥伝説があるのを掴むことが出来たんです。なので審神者様達の助力を貰いたいのです。この村の事件について、調べて頂けませんか?」
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