第5章 未来
私は言われた通り棗の傍に行く。
棗寂しいんだろうな…。そう思いながら棗の隣に座った。
「アリス…俺が取ってやる」
どういう事?
棗に盗みのアリスなんてある訳…もしかしてアリスストーンを貰った?
私が学園から去ろうとしてるのも知っててわざわざ蜜柑から貰ったのかな
そんな事を考えてしまう。
「しばらく待て迎えに行く」
そう言って棗は私からアリスを取った。
アリスが無くなり私は普通の人間になる。
さよならみんな。
バンッ。
トビラが開く。
「またお前なんでおるん!?」
蜜柑が入って来た。
蜜柑はめっちゃ怒ってる。そりゃあそうだ付き合ってもない人が彼氏の家でしかも隣に座り仲良くしてるのを見たら誰でも怒りしか出てこないと思う。
「もう居なくなるよ」
私はそれだけ言い、蜜柑の横を通っていた。
「あんたの顔なんて一生みたないわ!」
「それはこっちのセリフ」
最後にそれだけ言って学園から出て行った。
私の学園生活はルカと棗だけで生きてきた。
蜜柑なんていらないしましては他もいらない。
特に蛍なんてもっといらない。居なければ私の横で笑ってたのはきっとルカだったのに…
そう思いながら歩き始める。
今日から1人。お金なんて無い。苦しい生活が待ってるけど私は頑張る