第3章 私と棗
sids…紫苑
一体棗はなんだったのか。
何も分からないそんな私のアリス沢山の人が持ってるん訳でも無いから多分私の事を言ってるんだろうけど、私は会ったことない、夢でも見てたんじゃないか?
そう考えながら歩いていると
「紫苑ー!」
ルカが前から手を振ってこちらに向かって来た。
もうアリス祭の準備は終わったのだろうか?
疑問に思いながらも私は手を振る。
「紫苑探したよ」
息切れしながら言うルカ。
「なんで?」
私は一言で返す。
探された所で私は今日用事が何も無かったはず。
「忙しくてしばらく血を渡せなそうなんだ
だから少し早いけど今日あげとこうかと思ってさ」
…あー。忙しんだ。構えてもらえないんだ。
そう思うと少しだけ残念な気持ちになったやっぱり私はルカが好きだ。
そう思ってルカを見てるとルカと目が合いニコって笑うから私は
「早く行こ」
そう言って手を引っ張った。
いつも通り木の下みんなに見られない所で私は血を貰う。
確かに血を貰った後に痕を見ると消えずに残ってた。
「その痕嫌じゃない?」
私は疑問に思って聞いた。クッキリ噛まれた痕。
キスマークでもなんでもない噛み跡なら私だったら嫌だなって思う。
「紫苑に付けてもらったってすぐ分かるから嫌じゃないよ」
そう言って頬を赤くさせるルカ。
もしかして…両思い?そう思ったけど何も聞かなかった。
ルカから言ってくれるのを待とうそう思ってたから