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後悔の時渡り【ドラクエ10】

第4章 後悔


「お前もそうか。」

かちっと、指を鳴らしてウルベア魔神兵を呼び出した。
私たちの周りにたくさん落ちてくる。

「俺は突き止めた。エテーネ王国が滅んだのは大規模な地盤低下によるものだと。ウルベア大魔神は地脈エネルギーをその心臓部たる地脈の結晶にたくわえることができる。ドワチャッカ大陸全土の地脈エネルギーを過去に持ち帰り、大エテーネ島に注ぎ込めば滅びの未来は回避されるはずだ。」

「そんな…それじゃドワチャッカは…!!」

「いくつの国が滅びようと、だれを殺そうと…俺は必ずやり遂げて見せよう。エテーネを滅びの未来から救うんだ!」

「クオード!!そんなのダメ!そんなことしたらあなたのお姉さんは喜ばない!悲しむだっ……!?」

私が叫んでいると、格納庫は突然崩れ始める。

「なんだ、どうなってる……!?」

「瓦礫がっ……きゃああっ!?」

「姉ちゃん!あぶないっ!」

エルがこちらに走ってくるが落ちてくる瓦礫に阻まれる。

「エル!逃げて!エテーネルキューブを使って逃げて!」

「姉ちゃんっ!!!!」

弟は救わなきゃ。
エテーネルキューブがあれば時渡りができる。
そして、少ししたあと、緑の光が見えて、エルが時渡りできたのが分かった。

(よかった…。)

あとは…この発生源を見つけないと…。
私たちを狙っていたウルベア魔神兵は下に落ちていった。

「地脈の結晶に触れるな!」

クオードの大声が聞こえたので、ウルベア大魔神の方を見れば…

「黒衣の……っパドレさん!?」

パドレさんは巨大な地脈の結晶をだし、自分のモノへとしてしまった。

そして、こちらを向いた。

「ば、馬鹿な…そんなはずは…。なぜだ!?今のは……パドレ叔父さん!?」

そうか。
クオードも小さな頃に面識があると言ってたな…。
パドレさんはそのまま消えていった。

「クオード、どうにかしてここを脱出するよ!」

彼に歩み寄ろうとするも瓦礫が邪魔をして前に進めない。

くそ…どうしたら……!

「テレサーーーーっ!」

声がした上の方を見てみると、ウルタ皇女が飛行装置に乗る彼女とリウ老師が来ていた。

「ウルタ皇女!リウ老師!」

私はリウ老師の飛行装置へと飛び乗った。
クオードはウルタ皇女が救い出してくれた。

崩れ落ちる格納庫を背に、第二庁舎をあとにした。

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