第3章 覚醒をはじめた証
その後、白髭の縄張りの領域に入るまでに3つの海賊船との抗争があり、ついに仮面付きの手配書が出た。
それを知ったのが白髭の縄張りに入った次の日の朝のこと。
名前が確認できなかったらしく、名前のところには詳細不明とのこと。
当然だ。名前どころか声も出していないのだから。
倒した海賊の頭の懸賞金は総計12億。
それからか懸賞金は初めてにしては高額すぎる6億にも及んだ。
額を見てみな驚いたが、新世界で名を轟かせはじめた海賊共と対峙したのだと思えば納得がいく。
すかさず兄上からのでんでん虫が鳴り、なぜか賞金首の仲間入りを祝福された。
シャンクスも機嫌良いいらしく、また宴だと日が上がったばかりなのにも関わらず、お酒を飲み出したとのこと。
酒好きにも程がある。
体をもっと労るようにと一応言ってはおいたが、おそらく言うことを聞いてくれないだろう.....。
なんだかんだ話している内に、エリさんが部屋に来て、島が見えてきたことを告げられる。
ユリは兄上との通話を終え、咲と愛刀を連れ甲板へ向かった。
空は晴れ。
風も穏やか。
島の横には久しぶりの大きな鯨の船がこちらを向いていた。