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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第80章 言って※




「・・・平気か?」

荒く肩で息をする私の顔を覗き込みながら彼がそう訪ねてくるが、まともに考える思考力は既に欠如していて。

「・・・ん・・・」

もう、何を尋ねられたのか分からない。

今分かっているのは、目の前にいるのは大好きな彼だということ。

そして恐らく、その彼による胸への愛撫だけでイってしまったということ。

・・・こんな感覚、初めて味わった。

やけに余韻が長く、まだ絶頂の一部を感じているようにも思えた。

「ひなた」
「・・・な、に・・・?」

彼の冷たい手が頬に触れて。
妙に敏感になっている体が、その冷たさをも過敏に感じさせた。

「・・・いや、何でもない」

どこか困惑しているようにも見える。
何故、そんな顔をするのか。

見ているこちらも不安になるようで。

「零・・・?」

彼に触れようと手を上げるが、手錠がそれを阻んだ。

そうか、手錠に繋がれていたんだ。
今更思い出すようにその存在を感じれば、さっきまでの出来事の一瞬が記憶に無いようだった。

でも今彼に触れてしまったら・・・弾けてはいけない何かが、弾けてしまいそうで。

ある意味これに、助けられたとも思えた。

「痛くはないか?」
「・・・大丈夫」

私の疑問は解決されないまま、再び気遣う言葉を口にする彼に、小さな違和感を感じた。

でもそれも、すぐ消えてしまう程に触れてほしいと思う気持ちが膨れ上がる一方で。

「・・・っ、零・・・も・・・」

頬に触れている彼の手の感覚を、異常に感じる。

そこは通常、所謂快感を感じる場所ではないはずなのに、それに近い感覚を覚えて。

快楽に餓えるように、もっと・・・と、目で訴えた。

「んっ、んぅ・・・ふ、ぁ・・・ッ」

その瞬間、与えられたのは唇への快楽で。

さっきより敏感に感じるのは、一度達してしまったからだろうか。

彼の手が太ももを這っていく感覚を体中で敏感に感じ取りながら、溺れるように彼のキスに飲まれた。




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