• テキストサイズ

【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第80章 言って※




「・・・ひなたは、求められると拒まないだろう?」

・・・それは。

「当たり前だよ」

拒む理由が無い。

「無理をさせているみたいで嫌だったというのもあるが・・・あまり、そういう事が好きでは無いのかと思ってな」
「そんな事無い・・・それに、今更過ぎるよ」

今まで何度体を重ねてきたか。
確かに、その中で私から求めたと言えるものはほぼ無いに等しいかもしれない。

けどそれは、自分から言うのはおこがましいと、どこかでそう考えていたからだと思う。

・・・訳あって、拒んでしまったこともあるけど。

結果、それらのせいで彼に要らない気を遣わせてしまっていたなんて。

「僕も一応、男だからな。ひなたを求めてしまいたくはなる」
「それは、言ってくれれば・・・」

いや、言わなくたって。
彼が私を必要としたならば、好きにしてくれて良い。

私は零に依存し切っているから。

そういう事を含めて、彼の傍に居たいと思っている。

「それは僕の台詞でもあるんだがな」
「・・・・・・」

・・・どうやら、私の酷く醜い欲はお見通しのようで。
それを見透かすくらい、彼には朝飯前か。

「・・・ずっと、欲しかった」

零と同じく、我慢してた。

「零に触ってほしかった」

その少し冷たい、大きな手で。

・・・そして。

「本当は・・・不安で仕方がなかった」

誰か、代わりがいるんじゃないかと。
私に、興味が無くなってしまったんじゃないか、と。

「そういう事を、もっと僕に話してほしい」

秘密の多い関係だからこそ、そういう事は口にした方が良い。

当たり前で、今更だけど、歪な関係から始まったからこそ、そういう当たり前の事ができていなくて。

「・・・零も」
「善処する」

これからも、この歪な関係は続くだろう。

そして、これが本来あるべき関係になった時・・・私は二人の彼を失うことになるのだろうか。



/ 1935ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp