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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第66章 善と悪




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零に言われた通り、梓さんに変装しているベルモットには近付かず、でもなるべく一人にはならない場所で、ただ時間が過ぎるのを待った。

コナンくんと沖矢さん、そして零も、何故か警察に混じって捜査らしいものをしていて。

零は警察官だから分かるとして・・・沖矢さんとコナンくんは大丈夫なんだろうか。
コナンくんは本当は工藤新一だとしても、今はあの姿だ。

事件現場をウロウロしていることだけでも違和感しかないのに。

そうこうしている内に、一通り調べ終わったのか警部さんが会場内に居た人達を呼び集めた。

そこに向かうと、隣には自然と零が並んで。
その横には、当たり前のように梓さんが居た。

「えー・・・スタッフの話をまとめると、死亡推定時刻の16時30分から17時30分の間に、長時間姿を確認されていないのは・・・」

そう言ってマネージャーの円城さん、レコード会社社長の布施さんの名前を呼んだ。

首吊りなのだから自殺だろうと思っていたが、その遺体はあまりにも高く吊るされていて、他殺の可能性が高いと判断された為だ。

勿論、彼らは反論した上に、他にも怪しい人物がいると、スタッフからジャンパーを買い取って入ってきた梶谷さんを指さした。

私達も一応指紋等は採取されたものの、あくまで他のものと区別する為だと言われて。
そもそも私達は、波土禄道と会ってすらいないのだから。

「ところで、波土さんの携帯電話がどこにあるか、知りませんか?」
「控え室や荷物の中には、見当たらないんですが」
「携帯なら波土はいつも、胸のポケットに入れていました」

警部さんと高木さんの質問に対してマネージャーさんが答えると、警察官の一人がそれを確認しに向かった。

「・・・?」

その一瞬、彼の体がピクリと反応したように感じて。

どうしたのかと彼の顔を見上げると、どこか一点を見つめたまま動かず、言葉を失ったように複雑な表情を浮かべたまま立ち尽くしている姿があった。


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