• テキストサイズ

【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第65章 不行跡




「『アサカ』じゃないけど、いるよ一人!」
「え?そんな人いた?」

園子さんには思い当たる人物がいるようだが、蘭さんはそうでは無いらしい。

休めないようにしていた手はいつの間にか止まって、彼女達に視線を向けていた。

「蘭よ、蘭!私専属のSPだし!」
「あのねぇ・・・私は変わった人じゃないでしょ?」

・・・そういう、ことか。
彼女は少し変わった人だと思っていたが、それは今この瞬間、かなりという言葉に変わった。

「そうそう『アサカ』って言えば・・・ロックミュージシャンの波土禄道が今度出す新曲のタイトルが『アサカ』だよ!」

波土禄道・・・?
それって零が聞いてた、あの・・・?

「確か十七年前も前に作った曲にやっと歌詞つけて、今度のライブでお披露目するってさ」
「でも、そのタイトルって変わってるんだよね?」
「変わってるとは?」

彼女達の話に食い入るように、沖矢さんが質問を挟んだ。

「アルファベット表記でネットに発表されたんだけど・・・『アサカ』の『カ』の字が『KA』じゃなくて『CA』でさー・・・」

KAじゃなくて・・・CA・・・?
何か意味があるんだろうか。

特に意味は無い、ということもあるんだろうが。

「ねぇ、なんで!?なんで『KA』が『CA』なの!?」
「さ、さぁ・・・」

大きな疑問になる事は無くただぼんやり考えていただけだったが、形相を変えて声を荒らげたコナンくんに、目を丸くして驚いた。

彼がここまで食いつくということは・・・何かあるんだ。

それに、零が仕事として聞いていたくらいなんだから。

「絶対何か理由があるはずだよ!思い当たらない!?」

・・・何、だろう。
何故ここまで彼が気にするんだろう。

「そんなに知りたいなら本人に聞けば?今度ウチら、その波土禄道のリハーサルを見に行くから、連れてってあげるよ」

園子さんの言葉に一瞬耳を疑って。
鈴木財閥ともなれば、そういう力も持っているのか。

・・・まあ、あのミステリートレインを動かせるくらいの力はあるのだから、それくらいは容易か。


/ 1936ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp