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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第57章 再びの




「ふざけないでください・・・っ!」
「ふざけてなどいませんよ」

言っている間も、距離は着々と詰められていって。

「さっきは貴女から来てくださったのに、今は拒むんですね」
「・・・ッ」

それを出されると言葉が出ない。

さっきのは・・・自分でも何だったのか、よく分からない。
ただ彼の言う通り、私から彼に縋ったのは間違いない。

それだけは変えられない事実。

「・・・っ・・・!」

彼の手が服の裾を持ち上げているのに気付いて。
咄嗟にその手を抑えて侵入を阻むが、彼の笑顔が崩れることは無かった。

「僕は代わりでも構いませんよ」

喋る度に彼の吐息が耳を擽って。
それが体をおかしくさせる。

嫌なはずなのに。

心は拒んでるはずなのに。

「今は、ですけどね」

体が疼き始めていて。

「・・・やめて、ください・・・っ」

私は誰かを代わりにするなんて嫌だ。

以前一度彼と交わったのは、零への気持ちを試す為であって、今はなんの理由も無い。

「ん・・・ッ」

背けていた顔を無理矢理動かされると、その口は彼によって塞がれて。

唇をゆっくりと舐められると、自然とその口はそれの侵入を拒むように固く閉じられた。

「・・・っ、や・・・んぅ・・・んッ!」

服の裾から忍び込んでいた手は、いつの間にか肌を張って膨らみを目指していて。

それを拒んで声を上げた一瞬を、彼は見逃さなかった。
僅かな隙間から舌は滑り込み、私の舌を絡めとっていく。

「んん、う・・・っ!!」

深く、ゆっくりとしたそれは、体は待ち望んでいたように受け入れた。

心のどこかで・・・零を重ねてしまって。
彼のキスとは全く違うのに。

少しだけ苦い味は、煙草・・・だろうか。
そういえば、以前もこの匂いを感じたことがある。
到底煙草を吸うような人には見えないけれど。



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