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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第55章 気付く




「連絡が取れない状況にした事は関心しないが、何より無事で良かった」

彼の様子を見れば、どれだけ心配をして駆け付けたかは分かる。

彼の為にも、私はもっと自分を守らなきゃいけないんだと悟った。
これまで以上に・・・自分の行動に責任を持たないと、彼への危険が高まってしまう。

「降谷さん、二階には・・・」

開いたままだたった事務所の出入口から、零と同じように急いだ様子で話しながら、誰かが顔を覗かせて。

零とほぼ同時に視線を向けると、そこにはメガネを掛けたスーツ姿の知らない男性が立っていた。

「すまない、風見。ここで保護した」

雰囲気や、降谷零の名前で呼んだことから察するに、スーツ姿のこの男性が・・・零が言っていた彼の部下。

安室透でない彼を知る人物。

「ひなた、彼が今日紹介しようとしていた僕の部下だ」

零がそう紹介すると、部下と呼ばれた男性は軽く室内へと足を踏み入れて。

「風見裕也です」

頭を下げながら、そう名乗った。

「あ・・・如月ひなたです」

慌てて釣られるように頭を下げると、肩へ優しく手が回ってきて。

「とりあえず二階へ上がろう。話はそれからだ、いいな?」
「はい、降谷さん」

風見と名乗った彼を見ていると、零に対する忠誠心や信頼というものが、ひしひしと伝わってくる。

それは単純に部下だから、という訳では無さそうで。

ーーー

二階へと上がると、私が一番に部屋へと通された。
僅かな気まずさを感じながらも、軽く頭を下げながら部屋へと足を踏み入れた。

「お邪魔します」

風見さんの一つ一つ所作が丁寧なところを見ると、零の言っていた、真面目さというのが伝わってくる。

「コーヒー入れますね」
「ありがとう、ひなた」

それを横目に炊事場へと向かう途中、零にそう声をかけて。

吹っ切れたように、降谷零の部分しか見せない彼にどこか落ち着かなさを感じながらも、三人分のコーヒーを用意した。




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