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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第54章 少年は




「そして彼の腕時計、実は麻酔銃が中に仕込んでいるみたいですよ」

その言葉で、私の中の予想は段々と確信へと変わっていった。

「・・・眠りの小五郎は、コナンくんがしている事だと言いたいんですか?」
「あくまで僕の予想ですがね」

言葉ではそう言っているものの、彼の中でもそう結論付いているのだろうと悟った。

毛利探偵を麻酔銃で眠らせて・・・変声機で声を変えてコナンくんが推理をする。

普通に考えれば有り得ないこと、だけど。
妙に納得してしまうのは何だろうか。

でもそうだとすれば、もう一つ分からないことが出てくる。

それは、彼がそんな事をする理由で。

「さすが、工藤家の血を引く人間ですね」

再び紅茶に口を付けながら話す昴さんの言葉に、どこか違和感を感じた。
彼の言葉は何らおかしいことは無いのに。

コナンくんが有希子さんの親戚なら、その血を引いていても・・・おかしく、は・・・。

「・・・昴さん、コナンくんと有希子さんの詳しい関係を知っているんですか?」
「いえ、遠い親戚とだけ聞いていますよ」

・・・だったらどうして。
何故工藤家の血が流れていると分かったのか・・・?

組織の事に首を突っ込んでいる以上、有希子さんにもそれなりの推理力というものはあるんだろうが、彼が言ったのは工藤家という言葉。

そこに有希子さんも勿論含まれるだろうが・・・恐らく言いたいのは工藤優作氏の事。

有希子さんでは無く、優作氏の血を引いていると・・・昴さんは知っている?

・・・そうと決まった訳では無いし、ただの私の深読みかもしれないが、どうにも引っ掛かりが取れなくて。

「そういえば、有希子さんの息子の新一くんが居なくなった頃と、毛利探偵が活躍し始めた時期は、ほぼ同時期でしたね」

わざとらしく思い出したように言われれば、私に察しろと言っているようで。

毛利探偵が活躍し始めた頃・・・つまり、コナンくんが現れた時期と新一くんがいなくなった時期がほぼ同じ。

そうなれば出てくる予想が一つ。
それは酷く非現実的な物だった。



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