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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第53章 初めて※




「・・・れ、い・・・っ」

少し目が慣れたおかげか、互いの存在は軽く認識できるまでになっていて。

抱きしめてほしいと手を伸ばせば、彼は黙ってそれに応えてくれた。

彼の背中に腕を回し、力を込めて抱きしめて。

細身に見えるのに、意外としっかりとした筋肉がついている彼の体には、いつも安心感を覚える。

「痛かったら言ってください」

抱きしめているせいで、彼の顔はすぐ側にあって。
耳元で優しくそう囁かれるなり、私のナカを埋めている指が、小さく動きをみせた。

「ん・・・、ふ・・・ぁあ・・・っ」

明確な刺激ではないが、確かにあるそれを、一つずつ拾い集めて。

自然に漏れてしまう声を制御することなんて、もう意識すらしていない。
したところで、できはしないのだけど。

「いっ、あぁぁぁ・・・!!」

突然の大きな快感に、甘ったるい声を響かせた。

彼の指が弱いところを確実に攻めてきている。

彼にはよく知られてしまったそこを、何度も何度も指で押されて。

ビリビリとするような刺激に、もう醜い感情しか生まれなくなってきていた。

「だめ・・・っ、れい・・・!」

焦らされた分、早くイってしまいそうで。

その感覚はもう目の前。

無理だ、と首を横に振り、回している腕の力を更に込める。

それは呆気なく迎えてしまいそうだった。

「まだ、ダメですよ」
「・・・ッ」

彼がその指の動きを止めるまでは。

「れ・・・い・・・ッ」

一度大きくなってしまった欲望は、満たされるまで疼く。

それは零だって勿論分かっているはず。

動かしたくないのに疼いて動いてしまう腰は、傍から見ればかなり醜い。それでも自分ではどうしようもないそれが酷く辛くて。

「もう少し、我慢」

楽しそうな声色でそう言われると、逸る気持ちの中にやるせなさも生まれた。

これも彼なりの意地悪・・・なのか。




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