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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第6章 赤い人




「僕達、悪い奴らを追ってるんだ」

僕達、ということは目の前の彼もということか。

「・・・どうして私に?」

聞きたいことは山ほどあったが一番の疑問はそれで。

「如月さんが今一番安室さんに近い存在だと判断したからだよ。それに、お兄さんのこともあるし」

尚更理解できない。確かに彼の助手ではあるし、同じポアロの従業員だ。でもそれ以上でもそれ以下でもない。

それに、何故兄が関係してくるのか。

「貴女は彼のこと、どこまで知っているんですか」

突然沖矢さんに尋ねられた。
どこまで?どこまでと言われても。
安室さんは探偵で、たまにポアロでもバイトをしていて・・・なんて考えながら黙ってしまう。

「その様子では、今は何も知らされていないようですね」

どういうこと。聞きたくても聞くのが怖くて。聞いてしまうといけないような気がして。

「お兄さんの依頼した件、安室さんから何か言われた?」

コナンくんの質問で少し我に返る。それはつい昨日の出来事。

「うん、昨日。兄は交通事故で無くなったって」

まだ気持ちの整理はできていない。悔しさや悲しさから手をギュッと握りしめた。
それを聞いたコナンくんと沖矢さんはアイコンタクトを取った様子で。

「あのね、僕達でも調べたんだ。お兄さん・・・本田さんのこと」

コナンくん達が?どうして?

「恐らく安室さんはお兄さんの死についてもう知っているはずだよ」

どういうこと。それは安室さんが私に黙っているということ・・・?

「・・・うそ」

嘘だ。安室さんが嘘をついていないとしたら彼らが嘘をついているということで。でもそうだとも思えなくて。

「本田さんが警察官だったことは聞いた?」
「・・・うん」
「潜入捜査をしてたことは?」
「・・・聞いてない」

首を横に振った。
潜入捜査・・・何だか腑に落ちる言葉だった。それを聞いただけで自分の中で引っかかっていた何かが消えていくようだった。

「詳しくは言えないんだけど、本田さんはとある組織に潜入・・・所謂スパイとして入ってたんだ」

そんな話、ドラマや漫画でしか聞いたことがない。でもコナンくんの言葉には説得力しかなくて。思わず彼の言葉に聞き入った。



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