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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第5章 となり




はっきりは表現できなかったが、喋り方や行動などは同じなのに、何だか違う安室さんのような気がした。

普段の安室さんはポアロでの安室さんに近いような気もする。

「ひなたさん明日はお休みですよね?帰るのが嫌でしたらここにいても大丈夫ですよ」

そう言ってくれて。
それは助かる、けれど。

でもこれ以上は迷惑も不安もかけたくない。
そんなこと言うとまた何か言われちゃうんだろうけど。

「いえ、大丈夫です。やらなきゃいけないこともありますし・・・」

機械のパーツを昨日出しっぱなしにして行ったのが気がかりで。
綺麗に整頓されたこの部屋を見ていると居た堪れなくなってくる。

「そうですか、では朝送っていきます」

遠くもないこの距離をわざわざ送ってもらうのは申し訳なく、本当は断りたかった。

「では、お言葉に甘えて・・・」

それでも安室さんの言葉を受け止めた。
どうせ押し負けてしまうと分かっているから。

安室さんは私の返答に納得したように笑って。

「立ち話では疲れませんか?どうぞ座ってください」
「あっ、はい」

寧ろ立っていた方が落ち着くような気さえしてきたが、これにも素直に従うことにした。
隣に腰掛け、どこを見て良いか分からず足元をじっと見つめた。

どうしよう。
何か話しかけた方が良いのだろうか。

少しの沈黙が気まずい。
ただ、下手に喋ってもちょっとしたことでコナンくんのことを悟られてしまいそうで。

「・・・今ここでというのも何なんですが」

沈黙を破ったのは安室さんで。意味深な発言に少し不安混じりで安室さんへ顔を向けた。

「お兄さん・・・本田さんのことなんですが」

・・・分かったのだろうか。
体の中で霧がかかるように期待や不安など色んな感情が入り交じりながら体も安室さんへ向ける。

「彼は警察官だったようですよ」

警察官・・・?彼が?

「そう、だったんですか・・・」

そう思えばミステリーが好きだったのは単純に趣味かもしれないが、警察官の知り合いがいたことや、警察に相談するのを止めらていたことには納得ができた。

「隠していたのは貴方に心配をかけたくなかったからだと思います」

確かに警察官は危険な仕事が殆どのように思う。

警察官だったことを伝えられていたら会う度に一々心配の言葉をかけていたかもしれない。



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