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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第4章 気持ち




彼にはファンが多い。ポアロに来る女子高生達は殆どが安室さん目当てと聞いた。私は梓さんとの仕事が多いから殆ど見たことはなかったけど。

事務所も依頼がある2割は安室さん目当ての適当な依頼だった。この場合は安室さんは丁重にお断りして、依頼主には毛利探偵事務所を進めていた。
もちろん、その後毛利探偵のところに行った人はいないだろうけど。

「優しいもんなあ・・・」

それに加えて整った顔立ち、完璧な立ち振る舞い、美味しい料理。彼に落ちる人は少なくないだろう。・・・自分もそのうちの1人だけど。

「・・・やめよ、お風呂にしよ」

考え過ぎると頭がパンクする。1度リセットするように頭を横に何度か振って、頬をパンパンと叩く。
そのまま入浴を済ませて、いつもの機械弄りを始めた。

やっぱりこの時が1番落ち着く。
ひたすら小さな歯車やネジを見ているとわくわくが止まらない。

「・・・これ、ペット探しに使えたりしないかな」

捕獲器の振動を感知してスマホに通知が届くものとか。盗聴器を改造して猫や犬の声にだけ反応を示すものとか。
・・・使えるかどうかはさておき。

「安室さんに相談しようか・・・」

自分の一存だけでは決められないのは確かだから。
でもこの話を出せば自分の変わった趣味がバレてしまう。特に隠す理由もないのだが、あまりよくない気はして。

一応、最近作った発信器と盗聴器を合わせた小さな機械をケースに入れてカバンの隅に仕舞った。
見せるかどうかはタイミングを見極めるとして。

その後暫く機械を触り続け、疲れてきたところで食事を済ませて眠った。

次の日、いつもより早めにかけておいたアラームで目を覚まし、お弁当作りを始める。
いつか安室さんに、と買っておいたお弁当箱を取り出す。落ち着いた紺色のお弁当箱。やっと約束が果たせそうだ。

「よし・・・」

小さく気合いをいれて取り掛かる。もちろん、安室さんが気に入ってくれたおかずも入れて。
あのレシピはすぐにメールしておいたが、家でも作るのだろうか。彼に彼女がいないことは知っているが、過去にそういう人はいたんだろうか。
・・・いてもおかしくはないけど。

わくわくしたり勝手に落ち込んでみたり、忙しい感情の中お弁当を完成させた。


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