第19章 求めて※
「声が聞けるのは大変嬉しいですが、他の男に聞かれるのは頂けないので、ほんの少しの我慢はお願いします」
そんな無茶が、今の私に通用するはずもない。
「・・・っ、ぁああ・・・!!」
いつの間にか再び陰部に這わされていた指が、一気に二本になって私の中を貫いた。
頭が真っ白になるような感覚に、呆気なく声が出てしまって。
「ん、・・・んんぅ・・・っぁ・・・!」
中で透さんの指が動いている。
いやらしい音を立てながら動く指に、全神経が集中した。
「・・・んっ!・・・あ、ぅ・・・んんっ・・・!」
弱い所に透さんの指が当たる度、体が勝手にビクビクと反応を示して。
少しだけ、痛いのに。
それすら快感に感じるようだった。
「ぅ・・・んん、んぁ・・・っあぁぁ・・・!」
苦しさから、いつまでも手で口を押さえていられることができなくて、手を離した瞬間には声が漏れてしまった。
「と、る・・・さん・・・!」
「どうしました?」
思わず彼の名前を呼んだ。
それに対して透さんは優しく言葉を返してくれて。
でも、指の動きだけは優しくなくて。
「あぁっ・・・ぁ、も・・・だめ・・・っ!」
手の甲を口元に近付けて喘ぐ声を我慢しながら、絶頂が近いことを伝える。
それに対して透さんがクスッと笑って。
「いいですよ、気持ち良くなっても」
そう言った瞬間、敏感なところを的確に突かれた。
「んっ、やぁ・・・ぁああ・・・っ!!」
やっぱり我慢なんてできなくて。
全てがどうでもよく感じた。
早く、透さんの手でイキたい。
今の私にはそれしか考えられなくなっていた。
「あっ、あ・・・だめ、ぃ・・・ああぁ・・・!」
弱い所を突く動きは止まらなくて。
全身がビクビク反応する度、その時が近付いた。
全てが透さんを求めて。
もっと、と・・・貪欲に。
「んっ、ぁあ・・・あ・・・っ!!」
透さんがグッと奥を突いた。
その瞬間に私が耐えていたそれはプツッと切れて。
「や・・・っ、あ・・・ぁああああっ!!」
背中を強く反らせて、甘い声を部屋中に響かせながら絶頂を迎えた。