第18章 嘘吐き※
「貴女が本当のことを吐いてくれれば、すぐにやめますよ。それとも、やめてほしくありませんか?」
意地悪。
そう言い返してやりたかったけど、言えるはずもない。
「ほんとに・・・っ、しりま、せん・・・っ!」
そう言うしかない。
どんなに彼に疑われようと、どんなに快楽に溺れようと。
彼に・・・殺されるとしても。
私が殺されたら、きっと沖矢さんやコナンくんがなんとかしてくれる。
そう思ったから。
「沖矢という男と、いつ初めて会ったんですか?」
「透さんが・・・ぁ、初めて会った・・・っ、あの時・・・ん!」
質問や返答をしている間にも愛撫は続けられていて。陰部から響いてくる卑猥な音が、思考を鈍らせていく。
「・・・まあ、良いでしょう。最後に一つ聞きます」
最後。
その言葉に少し安堵している自分がいた。
「最近、事務所に入りましたよね」
その安堵もつかの間のことだった。
少なからず動揺はあったが、透さんの指から受ける愛撫のおかげで、少しはそれを隠せたように思えた。
「入って・・・ませんっ」
やっぱりアレは私への対策だったんだ。
ということは、侵入することを・・・読んでいた?
「鍵にはピッキングの後がありましたので。事務所内の監視カメラには、貴女によく似た人物が映っていましたよ」
事務所に・・・監視カメラ・・・。
そんなこと考えたことも無かったが、思えばそれは当たり前のことで。
それでも当日は、顔は見えないように入ったはずだ。
「誰か・・・事務所に入ったん・・・っん、ですか・・・」
とにかくその愛撫を続ける指を止めてほしい。
私が話せるギリギリのラインを的確に攻めてくる辺り、性格が悪い。
「僕には貴女に見えましたよ」
「私は・・・っ、ずっと友人の家に・・・っぁああ!」
僅かにもどかしかった快楽が、一瞬で確かなものに変わって。
透さんの指が・・・私の中を貫いている。