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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第112章 恋愛で※




「・・・そうか」

私の目を見た彼は、悪さを増した笑みを向けた。
・・・その瞬間、前にも似たような質問をされたことを思い出した。

大きな鏡の前で、どちらが良いかと問われ、結局私の希望は通らなくて。

これは私が望む場所とは別の場所を選ぶ意地悪なんだと察すると、一気に青ざめてしまった顔で、嫌だと首を大きく横に振った。

「大丈夫だ」

そんな私の反応に彼はクスッと笑うと、私を抱き抱えたまま湯船から上がって。

「今は存分に甘やかしたい気分なんだ」

軽いキスと共に、そんな言葉を掛けられて。

言葉通り、彼に甘やかされるがまま髪も体も軽く拭かれると、徐ろに首と膝の裏へと彼の腕が回った。

「わ・・・っ、わっ・・・」

何も身に付けない体のまま再び彼に抱き抱えられると、急な浮遊感に思わず彼へと抱きついた。

零も何も身につけていない為、素肌同士がピタリとくっ付いて。
恥ずかしいはずなのに・・・同時に安心感も込み上げてくる。

「・・・っ」

そこからベッドへと降ろされると、名残惜しそうに体はゆっくりと離れて。

私へ覆い被さるように跨る彼は、優しい眼差しで私を数秒見つめ、そのまま静かに唇を落としてきた。

「ん・・・く、んぅ・・・っ」

ゆっくり、優しくされてるはずなのに。
濃厚で、深くて、隙がない。

抑えられているようにも絡められているようにも感じる舌に困惑しながら、ベッドについている彼の腕を掴むように手を伸ばした。

「・・・!」

ようやく唇が離れ、呼吸が荒くなってしまった中、彼が次に唇を落としたのは額だった。

その瞬間に反射で目を瞑っていると、今度は頬に落とされて。

次は鎖骨、肩の傷、胸元、腕。

そして彼は私の手を取ると指先に、見せつけるように口付けを落としてみせた。




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