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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第110章 キスで※




頭が、真っ白だ。
こうなれば、思考は一気に停止して。

自分がどれだけ荒い呼吸をしているのかも、どんな顔をしているのかも。

何も、気にできなくなる。

そのままただ放心状態になる時間・・・に、なるはずだったのに。

「待っ、て・・・ッ、も・・・イっ・・・」

追い打ちをかけるように、彼の動きは止まらなくて。

もう限界はとっくに迎えたと首を振るが、そう言葉を吐けているのかどうかも分からない。

「止められるなら、止めたい・・・所だが、な・・・っ」

きっと、そう言われたのだと思う。

でも自分の耳に響いてくるのは、私のナカで鳴る粘着質な音と、自分の甘ったるい声だけで。

「んんぅ、あっ、ひぁ・・・う・・・ッ!!」

おかしくなる。
本当に、麻薬のようだ。

溺れてしまうと、自分が自分ではなくなってしまうのに。

でも彼に溺れてしまうのなら。
それはそれで良いかとまで思ってしまう私は。

もう、やはり。
狂っているのかもしれない。

「っあぁぁ・・・っ、いあ・・・ッ!!」
「・・・ッ」

来る。
あの感覚だ。

また一つ、狂ってしまう感覚。

「もう一度、か・・・っ・・・?」

恐らく、彼をこの上なくナカで締め付けてしまったのだと思う。

だから数秒前に息を詰まらせ、今そう聞いてきたのだろう。

かろうじて聞き取れた彼の言葉に首を無造作に縦に動かすと、再び彼から声にならない声が漏れた気がして。

「零・・・ッ!!」

もう、シーツを掴んでいるのか、彼の腕を掴んでいるのかも分からない。

グルグルと視界は回り、星が飛び交い、頭は真っ白になっていって。

「っや、あぁぁ・・・ッ!!」

我慢なんてできるはずもなく。
ただただ、甘い声を吐き出して。

さっきよりも奥深く、静かにゆっくりと堕ちていった。



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