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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第110章 キスで※




「・・・ひなた?」

戸惑っている。

そんな彼を虚ろな目で見下ろしながら、ぼんやりと何故こんな事をしてしまったのだろうと今更考えた。

別に押し倒したいと思った訳ではないが、結果そうしていた。

ただ、離れたくなかっただけなのに。
この妙な支配欲は何なのか。

数分に感じた実際数秒の時間は、ゆっくり静かに流れていて。

その間、上に跨る私を無理に退かすこともなく、彼は私の次の行動を待っていた。

「・・・・・・」

でもやはり、気を抜けば襲ってくるのは眠気で。
それと同時に、やけに体が熱く感じる。

「ひなた・・・!?」

だったら脱げば良いのだ、と。
無造作に服を脱ぎ捨て下着姿になると、冷たい空気が体を冷やして。

「風邪を引くぞ・・・!」

彼のそんな注意も、耳には届かない。
今はとにかく早く眠ってしまいたい。

身勝手な考えと行動のまま、私は心配する彼を他所に、その彼に体を密着させながら途端に眠りについて。

「・・・はぁ」

呆れ、と諦め。
きっと、彼はそんなため息を吐いて。

「明日は覚悟しろよ・・・」

その時の彼がどれ程我慢していたのか。
知るのはほんの、数時間後の朝だった。

ーーー

「・・・ン・・・っ」

その朝を迎えた時。
既に体に違和感を感じていた。

「・・・起きたか」

ベッドに転がる私の胸辺りから見上げる彼に、そう言われたけれど。

どちらかと言うと、これは。

「零・・・っン、ぁ・・・!」

起こされた、というのが正しいと思う。

何故こんな状況になっているのか分からないまま、ビクッと体を震わせると、寝起きの声のまま甘い声を漏らした。

「ど、したの・・・っ」

気付けば、服を身につけていない。
そんな私の体を、彼の舌が這っていて。

時折落とされるキスが、体にゾクッと快楽を与えた。




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