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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第106章 ゼロへ




「あの・・・これからどうするんですか」

事情の知らないキャメルさんは、まだ不安が残るようにジョディさんに問い掛けて。

聞かれたジョディさんは一度確認する様に私の目を見ると、すぐにキャメルさんへと視線を戻した。

「海から彼女を逃がすわ」

その為に、見つかりにくいこの場所を選んだ。

手続き・・・といって良いかは分からないが、そういった類いのものはFBIが全てしてくれていて。

「それって・・・」

キャメルさんもここまで来れば何かを察したのか、一度私に目を向けた。

「・・・ええ。彼女には、証人保護プログラムを受けてもらう」

これは改めて赤井さんから提案された事でもあるが、最終的には自分で決めた。

今回の事は知らなかったが、結果としては・・・そうして良かったと思っている。

「い、いいんですか・・・っ」

何故かキャメルさんの方が慌て、戸惑い、止めようとしてきて。

そういえばジョディさんも、最初は彼女から提案してきたのに似たような反応を見せていたなと思い出して。

「・・・さっき赤井さんにも試されましたけど、決めた事ですから」

何故FBIの方が慎重になるのか。

・・・まあ、慎重にもなるか。

別人になるのだから。

「でも船が襲われたら・・・」
「大丈夫よ。乗り物はその都度変える予定だから」

キャメルさんは案外心配性だ。
悪いことではないのかもしれないが。

「急ぐわよ。奴らがここを突き止めるのも時間の問題・・・」

ジョディさんはそう言いながら、そろそろ移動を開始しようという雰囲気を出した瞬間。


「本当、困りますね」


壁に付けていた背を離し進み出そうとした彼女の言葉は、誰かによって阻まれて。

「勝手に決められては困るんですよ」

キャメルさんとジョディさんに挟まれるように守られると、声のした方に体は自然に向いて。

私を挟むように守る彼らの手には、早くも銃が握られていた。

その銃口は、目の前にいる1人の男に向けられていて。

来ることは分かっていたけど。
その到着は予想よりも早かった。




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